11. この時代の変わり目に

8月11日
これまでの時代・これからの時代。現代への憂と期待を、大人たちが語り合う。

出演:

関口宏(自称テレビ屋)
君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)
田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

– 教育界の人手不足はなにが原因?

君和田 先生がおっしゃる通りね。昔はランク付けだったんですよ。お前、成績ね、クラスで5番目だろとかね。今はそういう時代じゃないですよね。お前、10番目でもなんでもいいと。他の人と違うことを、面白いことをやってみろと。多分、そういうことなんだろうと、思いますね。

田中 たとえば、成績でいうと、単位を取得しなければならないので、一応出しますけど、人と比較するのではなくて、いまポートフォリオと呼ばれるんですけど、自分で、ここはこういう欠点があってとか、ここは弱いところがあるっていうのを自覚するって自分で確認して、新しいことを計画して、やんなさいねっていう、そういう仕組みを作っているわけです。

君和田 教育でもポートフォリオなんて言葉を使うんですか。

関口 あれは、経済用語だよね。

君和田 そう(笑)。

関口 でも、それが、やっぱりそういう方がいいですか?僕には判断つきません。我々が受けた教育方法よりも、今の教育方法の方がいい。この時代には?

田中 自覚をするというでは、自覚をするということは、先生から命令されてなにかするのではなくて、あっ、ここは何とかしなければならないなと、そう気づいて、自分でやっていくという意味では。いわば、カルテみたいなもの。カルテがあった方がいいだろうと。それから、もうひとつは、人の前で話さなければならないという、話すチャンスがあるとか、それから君和田さんがおっしゃった文章を書くチャンスとか、そういうチャンスを作ろうとしてるんですね。そういうチャンスがあるということは、やはり自覚を促すことになるから、大事なことだと思います。

関口 自分で気がつくということが大事ってことですわね。それは、私も賛成なんです。でも、なにか、大学の総長さんでいらっしゃるから難しい、言い方も難しいかもしれない。でも、話聞いていると、じゃあ大丈夫だ。私たちは心配しないでもいいやっていう気持ちになっちゃいますが。。なんか心配なことはありますか?

田中 なっちゃいけないと思うんです。

関口 なっちゃいけない。なにを心配しなければいけませんか?

田中 いま申し上げたようなことは、理想です。つまり、そっちの方向に向かっていかなければならないことははっきりしてる。だけれども、現実にそこまでいくためには、非常にたくさんのことが必要で。あの、たとえばひとりひとりの教員がどういう姿勢をとるのかってことも含めて、いろんなことが必要です。それなのに、少子化というか、もう人口減少が始まってますよね。

関口 そうですね。

田中 そうすると、いろんなところで、いま人手不足と言われているわけだけれども、それは教育界でも起きていて、やっぱり足りないんですよ人が。

関口 先生がですか?

田中 先生が。しかも、そのじゃあ増やせばってことになると、財源の問題になりますので。人件費も高いわけですから。そういういろんなことが足りないっていうなかで。

関口 それが、不思議で、不思議でしょうがないんですが、なんでそんなに人が足りなくなりましたかね。急に人口が減ったわけじゃないんだけど

田中 (笑)そうですよね。急には減ってませんよね。

関口 これは、なにが原因なんですかね?我々の業界でもね。なかなか人がいないっていうんですよね。

君和田 増加率が横ばいになっちゃった。

関口 人口のですか?まぁ、横ばいですわね。

君和田 横ばいからちょっと減少気味でしょ。

関口 でも、ちょっと減ぐらいで。。。

君和田 我々の年代で増えてるけど、若い世代が増えてこないっていう。

関口 そこか。。

君和田 要するに、若い人が減った分を、我々高齢者が埋めているという。

関口 若い人が少なくなっているということで捉えれば、たしかに。

田中 でも、それだけじゃないんですね。やっぱり、財源がないとかね。それから、増える見込みがないとか。つまり、組織全体の収入が増える見込みがないと、雇えないです。怖くて。

関口 そうですよね。

田中 それも起こっていると思います。

関口 だからまぁ、ある意味では、高度経済成長期は、やれ行け、それ行けができたけど、それができない。最初私が停滞感みたいなものを、こう世の中に蔓延してるって。そこですね。

田中 そこです。だから、経済的にも先が見えないから。怖くて雇えない、っていう。

関口 経済あまり詳しくないんですが、ずっと良い時代が続くっていう経済なんてありえないでしょう?

田中 (笑)ありえないです。

続く

 

カレンダーの日にちをクリックすると、その日配信された動画をご覧いただけます。



2017年8月
« 7月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

(制作)「日めくりテレビ」