12. この時代の変わり目に

8月12日

「やめたほうがいいんじゃないですか。四半期決算て」「自分たちで、モノを作ると言う決断するをするんですよ。それは、日本的対応です。」

出演:関口宏(自称テレビ屋)、君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)、田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

君和田 実際に、1990年ぐらいから、ずっと下降ですよね。ようやく、この何年間か上向きになったと言われてるけれども、昔の上向きとちょっと違いますよね。

関口 まぁ、昔は上向き過ぎた時代もあってね。馬鹿をしましたけれども。だけど、ずぅーっと成長していけるわけはないんじゃないかと、素人としては思うんだけれども。どうですか。

田中 企業って四半期決算といって、去年の今頃とどれだけ増えたかって比べてますよね。

関口 あれはなんですか。やっぱり株主対策でしょ。四半期決算というのは。

君和田 まぁ、そうでしょうね。

田中 あれ、基本的には右肩上がりじゃないとダメだっていう発想ですよね。

関口 だけど、その四半期、一生懸命頑張ろう、また次の四半期一生懸命頑張ろうという理屈はわかるけど。長期的にものを考えなくなる。この期間だけよければいい。もっと極端に言えば、自分が責任者である間だけ、伸びてくれればいいっていう、こういう考え方になってしまいますよね。あれ、アメリカから出たでしょう。

田中 まぁ、競争のためなんでしょう。

関口 目先のことばっかりとらわれちゃう。あれ、やめたほうがいいんじゃないですか。四半期決算て。どう思います。アメリカずっとやってんでしょう。

田中 だから、遅すぎるとか、言われるわけですよね。日本は。スピードが。

関口 でも、そんなもんは合わす必要はないんで。日本には日本で、なんだろうなぁ。日本式資本主義みたいな時代があったじゃないですか。みんな潰されて、アメリカナイズされちゃったでしょ。

田中 私、それがいちばん大きな問題だと思ってるんですよ。私は江戸時代をやってますから。

関口 はい。ずいぶん古い時代に戻りました(笑)

田中 そうすると、江戸時代の場合には、やっぱりグローバリゼーションの波がいちばん最初に来ますから。

関口 はい。黒船ですか?

田中 いえ。もっと前です。江戸時代初期の話です。

関口 初期ですか。

田中 もう大航海時代から始まって。

関口 それは、グローバルはどっから来るんですか?

田中 南アメリカというか、中南米ですね。中南米の銀がアジアに入ってくるということが起こって、それが、最初のグローバリゼーションです。私、第一次グロバーリゼーションって呼んでるんですけれども。銀を持ってるのが、日本でしたから、日本は銀を中国に売って、たくさんのものを買ってたんですね。お金持ちの国だったんですね。ところが、中南米から銀が入って来ちゃうんですよ。スペイン船が運んでるんですけれども。それでバランスが崩れるですよね。世界経済のバランスが一旦崩れて、それで日本は最初焦って、秀吉が植民地支配しようとしてそれで、朝鮮半島に入ったんですよ。

関口 あぁ。それに繋がってるんですか。

田中 で、負けてしまいますから、敗戦ですけど。で、江戸時代まで来てる。その敗戦体験から江戸時代が出来るんですが、そうすると、もう世界情勢としては、一体化してるっていうのは見えてるわけですよ。ヨーロッパ人も来てるわけですね。この状況のなかで、どうしようかっていったときに、そのヨーロッパ人の真似をするっていうことは、秀吉がやったけれども、それも失敗したから、ではそういう方法でなくて、別な方法取ろうということになった。それで、じゃあ国内で、自分たちが力をつける。それがいちばんいいと。おおざっぱに言えばそういうことが起こったんですね。

関口 で、鎖国にいくわけですか?

田中 鎖国っていう言葉はない、そういう考え方は、そのときは、あんまりなかった。

関口 まだ。秀吉の時代はなかった。

田中 と言うよりも、徳川政権ができてからも、それはなかったんですけれども。

関口 徳川政権は鎖国じゃないんですか?

田中 そういう考え方でやったわけじゃないということですね。

関口 えぇ。そうなんですか?

田中 ずっと外国船も来てますし、朝鮮通信使とか琉球通信使とか、オランダの船とか来てますから。それで、そういう情報を取りながら、自分たちで、モノを作ると言う決断をするんですよ。それは、日本的対応です。ですから、あぁいうグローバリゼーションに対する日本的対応っていうのは、できるんです。

関口 ねぇ。僕は、なんかアメリカに全部合わしてれば、うまくいくなんてもんじゃなく、日本人は日本人らしく、日本人の特性みたいなもの生かした経済体制を作ればいいんじゃないかと思うんですよ。

田中 出来るはずです。

続く

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