24. この時代の変わり目に

8月24日

「江戸時代。盗みっていうのが、軽いようにみえるけれども、すべての犯罪の入り口だって考えているんです」

出演:関口宏(自称テレビ屋)、君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)、田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

田中 時代によって、その時代のその社会がどういう人間像を持ってるかっていうのがあるんだけれども。

君和田 そうですね。

田中 いまなにもなくなっちゃってるんですけどね。

関口 どういうことですか?

田中 たとえば江戸時代だと、盗みというものに、ものすごく厳しいんですよ。処罰が。それはなぜかっていうと、やっぱり盗みっていうのが、軽いようにみえるけれども、すべての犯罪の入り口だって考えているんです。盗むことと嘘をつくこと。たとえば、井原西鶴なんかも、軽いもの書いてるようにみえるんですが、商人は絶対に人を騙すな。これが根幹にあるんですね。だから、やっぱり嘘をつくことと、盗むことを禁じる。そういう人間にならないということ。それから、やっぱり徳っていう言葉がありますけれども。あの徳を目指すっていうことが、社会のコンセンサスになってるというのがあると思うんですね。いま日本の社会が、じゃあ人間としてなにを目指すのか?というのが、みなさんが、大体同じ、同意を得られるものってあるだろうかとって考えると。それがなくなっているという気がするんですね。

関口 だから、なんかみんなが目的を見失っているっていう感じですか?

田中 えぇ、そうです。

関口 閉塞感のなかに。

田中 人間像がないっていうか。理想がない。

関口 それは、なんでなくなっちゃったんだろ。

田中 アメリカは、民主主義という理想を持っていますよね。じゃあ、日本は民主主義というものを理想にしてるのか?というと、そこまでないような気がする。

関口 なんか、よく分かってないような部分もあるんですよね。自分たちで手にしたものじゃないでしょ。日本の場合の民主主義。気がついたらあったみたいな。

田中 でも、そろそろ自分たちでやらないとねぇ。

関口 ねぇ。それはどう思われます?

君和田 まったくそうだと思うですよね。民主主義が日本で根付いたかにみえて、まったく別の種類の民主主義が根付いてるんじゃないかっていう気がするときがあって。

田中 でも、ホントに共謀罪の成立だとかみていると、あぁ民主主義って実現されてないんだって。実現する気がない人たちが政治家になってるんだとかね。そういうことが多いですよね。

君和田 森友学園のね、あの幼稚園児に教育勅語を朗読させている。あれなんか、もう本当に仰天の世界なんだけど。それをまた自民党は。

田中 いい教育ですねって。

君和田 認めたんですよね。実施をすることを。

田中 あれは、戦後法律で禁じられたんはずですよ。

関口 はい。あれは、やめましょうってことに国会でなったんですよ。

君和田 いまでもなってる。それを材料として使う分にはいいことになってる。もちろん、それはいいですよね。だけど、あれは材料として使ってるのかと。

田中 そうですよね。みんなで言いましょうという。

君和田 だからね。そういうのはね。あぁいうのをみると、自民党もそうなんだけど、我々は民主主義って履き違えてるんじゃないかと。

関口 ただ、なんか多数決だけ知ってるよ、みたいなね。

田中 自民党がいちばん履き違えてるんじゃないかと思う。というか、民主主義を知らないんじゃないかっていう感じがしてしまいますよね。

君和田 だから、それで民主主義でやるんだったらば、もう二世、三世議員は全く別の仕方でね。イギリス型で、父親と違う選挙区から出るとかね。なんか。禁止するわけにはいかないから。職業の自由で。

関口 それは塾長がね。よく言ってますよね。二世、三世議員にあまり賛成してらっしゃらないねぇ。

君和田 それはねぇ、良くないと思って。

田中 だけど、民主主義を理想にしていたアメリカでもトランプさん選んじゃうということが起こると、やっぱり仰天しますよね。

君和田 (笑)うん。

関口 あれは何がそうさせたと、田中さんのなかで、思ってますか?

田中 あれは、経済でしょう。経済なんだけれども、経済って活性化する方法って、いろいろと複数あると思うんですよ。だけど、あの場合には、自動車作ってたけど売れないって言ってるだけのことだから、それは努力足りないでしょって言いたくなるんですけども。でも、そういうふうにして、誰かがこういうことで得をしたいというふうに思ったときに、この人を利用すれば、得ができそうだという、そういう選び方をしちゃうわけですよね。経済だっていうふうに一言で言うと、それで終わっちゃうんですが、実は、そういう損得で動いてしまうってことで、そういうことで民主主義って失われるのかなって思っちゃいましたね。

関口 だけど、僕なんかアメリカファーストと思ってたアメリカ人はいっくらでもいましたからね。特に大陸の中に入れば入るほど。あの海沿いの人たちって世界の情報がたくさん入ってくるからね。あの、いろんなこと考えてるけど。中入れば入るほど、アメリカファーストしか知らないという人たちが多いから。あぁ。なるべくしてなったんかなぁなんて思いましたけど。特にその、仕事が他の移民の人たちとか、不法の人たちに奪われるというと、あぁなっちゃうんだって。あれ、日本はまだ経験してませんからね。

田中 そうですね。

関口 海で守られてるっていうのか。もしも、あぁいう問題が起こったら、日本はどうなると思いますか?

田中 日本も移民が入ってくる可能性は大いにあるんですよね。

関口 えぇ。朝鮮半島でなんかあったときには、たくさんの人が、避難民が来ますよ。

君和田 その前に、介護要員なんか、足りないとね。

田中 もうすでに入って来ていますよ。いまは資格のある方が入って来ているから、はっきりしてるんですが。そうでないことが起こった時に、日本人はどうするのか?というのはありますよね。

関口 それをいまの若い人たちは考えているかなぁ。

田中 そうですね。

関口 このまんま、日本はこのまんまであるはずが。

田中 ないです。

関口 ねぇ。

田中 いかないですね。このままでは。ほんとに人手不足になると思います。

続く

 

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