26. この時代の変わり目に

8月26日

「格差の再生産が行われてしまう。お金を持ってる人からちゃんと税金を取る」

出演:関口宏(自称テレビ屋)、君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)、田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

関口 それ、どうですか?君和田さん。

君和田 昔は格差があったんだけど、格差が小さかった。

関口 えぇ、そうです。それほどじゃなかった。

君和田 それほどじゃ、なかったのね。格差があっても上のほうにいる人数が少なかったんですよ。いまはね、底上げされてね、今まで下のほうにいた人が上に行くようになって、幅も広がってるかもしれないけど、上のほうにいる人と下のほうにいる人の人数がね。

関口 いや、上はもっと小さくなっちゃったんですよ。

君和田 あぁ。そうなの。

関口 ごくひと握りの人間が世界経済というか。

君和田 あ。そういう意味ではね。それは孫正義とかそういう世界ではなくて。我々の日常生活のなかで、やっぱりいい生活の人たちが増えたんですよ。多分。そこで格差が。今まではね。あいつと俺とこんなに違わなきゃいけないんだよというのが、出てきちゃったんじゃないか。

田中 あと、再生産される。つまり、貧しくても、ここから抜け出せるんだっていうのがあったんですよ。戦後社会は。

君和田 なるほど。そうですね。

田中 で、抜け出す方法もだいたい見えるっていう。ちゃんと教育を受ければいいんだとか。

君和田 努力すればっていうのが、あったんですね。

田中 そう。努力すればっていうのが、ありましたよね。親からみると、子供にちゃんと教育を受けさせればいいから。とにかく自分たちの食費を削ってでも、学校に行かせるとかっていう行動がありましたよね。いまは、もう循環。格差の再生産が行われてしまうから、いったん貧しくなると抜け出せいっていう。

君和田 努力しても、それは。

関口 それは、なにがそうさせますか?なんだろう。もしもそれにね、そういうもんであるならば、どこかで手をうたないと。

君和田 いろんなものを直さないと。よく言われのが、税制なんか言われますよね。

関口 税金?

君和田 相続税は二度取りじゃないかっていう。最初から高い給料もらってる人はバンバン所得税で取っちゃって、最後は、そんな土地を買ったりするような金はないと。そうすると、また別の土地の制度ができていくとかね。相続税と、もうひとつ焦点になってるのは。なんだっけな。要するに、二度取りじゃないかという議論があるんですよ。

田中 もうちょっと前の日本は、累進課税がちゃんと機能してて。

関口 えぇ。ありましたね。いまでも、多少はそうなってる。

田中 多少はね。あれは、もうちょっとちゃんと、お金を持っている人から税金を取るという。

関口 あれをうんとやれって言ったのは、あのピケティって人が言ってますよね。

君和田 21世紀の資本論。

関口 そう。

田中 あれをやるしかないと思うんですね。そこが甘いですよね。企業の税金を軽くしたりしてますからね。いま。

関口 そうやる。日本もそういう政策を取る時があるんだけど。その方が国が良くなるという考え方なんですかね。

田中 国の経済っていう考え方と、それから個々の人の生活というのが、離れてしまっている。

関口 ええ、そうですね。個々をあげた方が。

田中 いいですね。

関口 上をよくすれば、いずれ下に行く。トリクルダウンていうんですか。

田中 でも、実際には起こってないですよね。

関口 ならないでしょ。あれは嘘ばっかりだったなっていう気がしますね。

続く

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