31. この時代の変わり目に

8月31日

「もの書きとか、絵を描くとか、音楽を作るとかいう世界は、明らかにAIから独立したものがあるんだと」「機械と人間の関係はどうあるべきか」

出演:関口宏(自称テレビ屋)、君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)、田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

君和田 AIが100%、AI化されないと思うんですね。どこかに間があくんですよね。そこを人間の力で埋める。そこの労働価値って、ものすごい上がると思うんですよ。

関口 そうですよね。AIにできないことをする。人間にしかできないことをする。

君和田 場合によったら、ものすごい単純なことかもしれないけど。それがね。そういうなかの代表のひとつに、もの書きの人っていうのはね、別に新聞社に限らないんですけど、もの書きとか、絵を描くとか、音楽を作るとかいう世界は、明らかにAIから独立したものがあるんだと。

関口 そこも侵されるんじゃないかという気が(笑)。

君和田 音楽とか、あるのかもしれないね。

関口 音楽なんて、もうデータでもなんでもあるじゃない。こうすれば、人々が面白がる旋律になるんだみたいなね。

田中 でも旋律だけじゃないですからね。

関口 まぁね。でも、じゃあそれにこういうリズムをつけちゃうみたいな。

君和田 あらゆるものが、もうすでにAIでやられてるというね。そういう状況はあるかもしれないですね。

田中 たしかに、文章を書くロボットとかいうのは、考えられるっていいますね。

関口 出てきますよ。

田中 ある程度は、定型的な文章なら、もちろんできますし。

関口 いや、だからそういう時代に、もう私なんか、いないでしょうけど、機械に魂に奪われないでねっていう感じがする。やっぱり、人生生きていくってことは、自分が主役なんであってね。周りにできる便利なこととか、機械がやってくれることが主役でもなんでもないんでね。やっぱり、自分を見失うなっていうことなのかなぁ。

田中 便利と豊かさが幸せでは無いってことですよね。それを切り離して、自分にとっての幸せはなにかっていうことを、やっぱり考えていかないと、機械と一緒に生きていくということは、現実として起こると思うんだけれども、そのときの自分とはなにかということは、やっぱり、つかんで離さないようにしなければ、生きていかれないと思います。

関口 実は、スマホとかこういうもので、始まってますよね。機械と人間の関係はどうあるべきかってことはねぇ。

君和田 永遠のテーマですね。

関口 そうなのかな。

君和田 だって我々今の生活だってね、相当もう昔と比べて、便利になっているじゃないですか。お茶ひとつ沸かすんでも、ピュっとチーンですぐ沸くでしょ。昔はガスかなんかつけたりね、ガスの前は。

関口 薪ですよ(笑)。

君和田 薪とかね。

田中 あと、買い物する時にね。子供のときには、お店行って、会話しながら買うというのありましたね。値段が変わったりしてね。

関口 そうそう。

田中 でも、そういう会話をして、対人間でものを買うとか、買いながら、今日はなんの献立とか考えることが、なくなってくるから、こういうふうにつまんでいって。おそらくレジも機械化されるって言われてるじゃないですか。人手不足だから。レジに人がいなくなる。

関口 いま、これで持ってきてくれますから。だから、それに負けない。負けないっていうかなぁ。そういうことに、振り回されない自分を作んなきゃしょうがないですね。

田中 たとえインターネットが媒介したとしても、その向こうの人間を、ちゃんと感じるとかね。そういうことが必要になってきますよね。

君和田 だから、そういうところでも、格差がでてくるんですよ。そのためにすごい設備投資が必要になるでしょ。できるやつとできないやつとかね。絶対にできない奴が存在するんですよ。

関口 それをどう社会全体として、考えていくかってことですわね。それは、また昔からの人間の永遠のテーマではあるけれどね。

君和田 そういう社会作るために、道路はいまのままでいいのかとかね。鉄道はどうなんだとか。いろんな問題がでてきて、全部やり直さなきゃいけないかもしれない。だから、それは空想の、というか将来の姿としては、おもしろい世界なんだけど。そこにいくまでに、そのものすごい、じゃあ資金をどうやって集めるか、作るか。消費税だけでいいのかとかね。

田中 そうですね。ですから、そう簡単にはできないかもしれませんね。そういうこと考えると。

関口 そうなんだな。でも機械はどんどん進みますから。間違いなく。これは誰にもストップかけられないから。いやいや、ありがとうございました。また機会があればお話を聞きたいと思っております。

君和田 お懐かしく(笑)。

田中 いろいろと考えさせられました。

(終わり)

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(制作)「日めくりテレビ」