3.この時代の変わり目に

8月3日

「ノートと鉛筆があれば、勉強ができたんです。いま、パソコンが無ければ勉強できない」

出演
関口宏(自称テレビ屋)
君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)
田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

前回

田中 それがあるとすると、大変お金がかかるということですよね。若者に限っていうと、能力をつけたいと思ったとたんに、借金をしなきゃならないとか。いろんなとこにお金がかかる。ただ、私たち、同じ経験だと思うんですが、私たちが高校生、大学生の頃って、あんまりモノがなかったから、お金がかかったって言う記憶がない。

関口 お金がかかるモノが、まわりには、それほどなかった。着るものだって、一張羅で良かったしね。スマホとか、あんなものもなかったしね。

田中 そうなんですよ。

関口 だから、お金がかかるものが、普段の生活のまわりにですぎている時代。

田中 しかも、その非常に多くの人がいて、学校のなかには、お金持ちの人の子弟がいますよね。とても貧しい方もいらっしゃる。この格差を見てるんですよ。格差があるのは当たり前だと思っていて、自分が持てないとしても、そういうもんなんだという。別に、それでもいいんじゃない。生きていければ。学校で勉強もできるし、それで充分だと。それこそ、ノートと鉛筆があれば、勉強ができたんです。いま、パソコンが無ければ勉強できない。

関口 だから、大学時代に借金背負って、学校出てから返さなければならないっていうのは、アメリカから始まってますよね。日本もそうなりつつある。これはいかがなもんですか?しょうがないのかな。

田中 私も借りたんですね。大学生の時も大学院の時も、借りたんですが。私たちの時代には、教師になったら返さなくてもいいと言うルールがあって。私は大学院を出て、すぐ大学教員になりましたから、まったく返してないんですよ。そういう何か特例がいくつもありました。でも、やはり進学率が違いますから。いま、もう52%位ですから。やはり、返している人が大変多い。アメリカでは、教育費が欲しければ、兵隊にいかなければいけないとか、そういうことまでありますから、もっと厳しい社会だと思いますよね。

関口 トランプさんが出てくる前に、サンダースって人が、そこを何とかしようとして若に人がわぁーっと、彼を担いだわけですけど。

君和田 アメリカは徴兵制をやめた代わりに、奨学金制度を入れたんですよね。徴兵制はだいぶ前になくなってますよね。

田中 そうですよね。徴兵制じゃないですよね。いまは。

関口 だけど、グローバル経済化すれば、金がかかるものがまわりに溢れるのは、当然ですよね。これはどういう風にお考えですか?

君和田 田中先生の方針が正しい方向に進んでるなと思うのは、法政大学でやってることを読ませていただくと、グローバル化とダイバーシティという多様化をメインにおかれてるでしょ。ダイバーシティ宣言なんてされてる。あれは大事なことなんですね。人口が減っていくという意味でも大事なんだけど、そうじゃなくて、モノの考え方、生き方として大事なんだと思うんですよ。それがどんどん進んでいくと、我々が育ったときの大学だとか、教育と全く違った様相が見えてくるのかな。

田中 たしかに、それはそうなんですね。グローバル化って進めているんですけれど、それはダイバーシティ化と一体化しなければいけないと思ってるんですね。

続く

これまでの時代・これからの時代。現代への憂と期待を、大人たちが語り合う。この夏、若い人に伝えたいこと。「この時代の変わり目に」は毎日更新です。カレンダーの日付をクリックすると、その日の動画をご覧いただけます。



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