記事応募にはログインが必要です

パスワードを忘れた方はこちら

学長室の扉は、いつも開いている 1/10

  松尾 英里子 / 白鳥 美子

 「こういうものを用意してあるんですよ」と、戸棚から出して見せてくださったのはキャンディ・ボックス。色とりどりの飴が入っていた。学長室の扉はいつも開けっ放し。学生たちは気軽に入ってきて、相談事などを話していくという。
 とてもお忙しいだろうに、と思うのだが「いろいろ聞いて欲しいこともあるだろうから…」と、ニッコリ笑う北野さん。とはいえ長時間は無理だ。「5分だけね」と、短い時間しか対応できないことが多い。飴は、学生さんたちへの伝えきれない気持ちのカケラなのかもしれない。
  現在の勤務先である秋草学園短期大学は、埼玉県所沢市泉町に位置する。北野さんのご自宅からは電車を乗り継いで約二時間。駅ではエスカレーターなどを使わずに階段を歩く。通勤だけで一日一万歩近く歩いているというから驚きだ。
  学長車も用意されているが、「電車の方が、時間が正確だし、乗っている間にいろいろできるでしょ」と、電車通勤を続けている。
 行きの電車では、朝刊や資料を読み、その日の予定や行動を考える。帰りは、NHKの英語の解説付きのニュースを聞くことが多い。「ボケ防止のためかな?」と笑うが、英語は、北野さんの人生を語るうえでは欠かせない大切なピースの一つだ。



コメント投稿にはログインが必要です

パスワードを忘れた方はこちら

こちらのコメントを通報しますか?

通報しました