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  • 君和田 正夫 塾長

    せっかく、新聞、テレビの世界を経験したのですから、遺言代わりに、いろいろなことを書き、口はばったい言い方ですが、少しでも恩返しができたらいい、というのが本音です。1941年(昭和16年)生まれ。早稲田大学卒。 1964年、朝日新聞社入社、経済部記者などを経て2005年(平成17年)テレビ朝日に。 退任後「独立メディア塾」の共同代表。

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安倍さんと縁を切ろう

君和田 正夫

2021.03.01

 菅首相の長男、正剛氏が総務省の役人を接待していた問題に対して、私たち国民はもっともっと怒らなければいけません。安倍時代から繰り返される政治の腐敗劇。飽き飽きしてきました。強烈な汚職の臭いさえ流れてきます。主義主張を抜きにして、支持政党を抜きにして、今、私たちに求められているのは、目の前で繰り広げられる政治の利権化、私物化の撲滅です。

  二つの「ダブルスタンダード」

 菅首相はダブルスタンダード(二重基準)の政治家、あるいは腸ねん転の政治家といったらいいでしょう。安倍政権から継承されている政治スタイルです。人事は身内に甘くすること、不祥事には蓋をすること、後世に残ると困りそうな記録類は処分すること…。おかげで森友問題、桜を見る会、日本学術会議、そしてそれらに絡む公文書書き換え・隠蔽など “負の遺産”は山ほど溜まってしまいました。
 驚くべきことは、“負の遺産”を溜め込むことが、菅政権の表の顔になってしまったことです。内閣官房長官の時代、在位が歴代最長になったことが示すように、正面から答えなかったことが、懸案事項を増やし、結果として延命につながりました。まともな政策論議より不祥事を巧みにかわす記者会見が印象的でした。
 東北新社の長男は「別人格」と答えれば、今までだったら乗り切れたはずでした。どうもその思惑が狂ってしまうかもしれない、と危機を察知した途端に謝罪をしました。珍しいことです。
 もう一つの裏の顔、あるいは斜めの顔は何でしょう。当然ですが「美しい」世界です。首相に就任した時の所信表明演説が代表です。「グリーン社会」「活力ある地方」「安心の社会保障」。不慣れなテーマのせいか国民の心に響きません。だからでしょう、就任当時の支持率70%超は見る間に急落しました。

  安倍疑惑に手を付けよう

 今、首相として手を付けなければいけないことは“安倍疑惑”の解明を約束することです。そこで初めて新しい時代の政治を宣言することになります。オリンピックの後でもいいではありませんか。これまでの政治を棚卸し、必ず真相を解明する、と国民に宣言することで、表と裏の顔が正常に戻ります。
 もう一つのダブルスタンダードは彼が目指す政治家像です。「議員の世襲」に反対を唱えたとき、多くの有権者は拍手したと思います。そこに「たたき上げ」のイメージが重なりました。これまでの政治とは一味違う政治を期待した有権者は多かったはずです。それなのに、総務省時代に長男を秘書官に就けたのはなぜでしょう。将来、自分の後継者にするためではないか、と受け止められました。首相は後継づくりには否定的だと伝えられていますが、それではどうして秘書官にしたのか、という疑問がますます強くなります。
 衛星放送は動画配信サービスの台頭などで市場規模が縮小傾向にあります。業界は衛星利用料の引き下げを求めてきたという経緯があります。総務省の検討会「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ」は昨年12月15日、「利用料金の低減」を後押しする報告書案をまとめました。東北新社の接待はこの時期に集中していたと指摘されています。

  「国旗の下に馳せ参じよう」

 国難を迎えると支持率が上がることを「国旗のもとにはせ参じる現象」(Rally Round The Flag Effect)と呼ぶのだそうです。1970年にジョン・ミューラーという米オハイオ州立大学の教授が提唱した理論です。緊急事態になると批判よりも愛国心が高まり、指導者のもとに団結しようとする心理が働くというのです。
 昨年3月、コロナ禍の世界でこの現象が起き、欧米を中心に多くの国で指導者の支持率が上がりました。しかし残念ながら安倍政権の支持率は下がりました。
 菅さん、コロナ禍の中でオリンピック・パラリンピックを迎えなければなりません。国民は一つになって乗り越えようと思っています。それなのに、菅さんは自ら緊急事態を招いて自分の首を絞めています。役人を処分して済まそうという、せこい政治にはまり込んでいるのです。その蟻地獄から脱出する唯一の方法は安倍さんへの忠誠を捨てることです。

 最後に、メディアへの注文です。不祥事が起きるたびに「政権に打撃」「政権に痛手」などの解説記事が出ます。当たり前です。打撃や痛手を与えましょう。そうでなかったら、政治家の行儀が改まることはなくなり、政治の劣化は進むでしょう。このような政局記事はやめようではありませんか。

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