『 2024年・令和6年 』
テレビ屋 関口 宏
「歳が行くほど一年が早くなる」とは言うものの、「あっ」という間の12月。
令和6年能登半島地震 焦土と化した輪島の町並み
今年は、正月いきなりの能登半島地震で始まりました。そしてその復旧作業もままならぬうち、秋には豪雨にみまわれた能登の方々には、心よりお見舞いを申し上げます。
そしてこの一年、元気のない日本にエールを送り続けてくれたのは、ドジャースの大谷翔平選手でした。肘の手術から「二刀流」はお預けでしたが、「DH」に専念して、メジャー記録を次々塗り変えて、世界を驚かせました。私も驚かされた一人です。
我々昭和世代にとりましては、「王、長嶋」の人気・実力を凌ぐ選手が現れることは、信じ難い一大事。 しかもメジャーでMVPを何度も手にする日本人が現れるとは夢にも思ったことはありませんでした。
「ON砲」と呼ばれた長嶋茂雄(左)と王貞治(右)『青春ホームラン王 実録小説王貞治』1963年7月25日。発行所:ベースボール・マガジン社。(Wikipediaより)
戦後間もなく、観光旅行で日本に来て、そのかたわらプレーをみせてくれたメジャーチームに、いとも簡単にひねられる日本の野球を見せられた時には、日本は永遠にアメリカに勝てないと思ったものです。
なのにそれから半世紀。そのメジャーを抑えてトップに立つ大谷選手が現れたのです。
「すごい!」「立派!」「大したものだ!」・・・等々。あらゆる誉め言葉も使いすぎて、他の言葉を探してみても思いつかないほど、大谷選手を誉めまくった一年でした。
そんな中、「夏の猛暑」には泣かされました。しかも「猛暑日」は今年も増えました。その分「春」と「秋」が短くなって、「四季」が「二季」になってきたと言われるのですが、「温暖化」が原因だとすれば、地球環境の大問題なのです。
なのに「温暖化なんてない!」と言い張る人が来年、アメリカの大統領に復帰することになりました。
そう言えば今年は、そのアメリカの大統領選挙を筆頭に、世界各地、日本でも選挙の多い年でした。
来年はその結果をうけた政治が動き出すのですが、私の個人的感想では、意外な選挙結果に驚くことが増えたように思います。
いうまでもなく「選挙」 とは、民主主義の根幹をなすシステムです。しかし今、その民主主義自体が揺さぶられているように感じていて、来年はしっかり見届けていなければならないと思っています。
そして個人的な話で恐縮ですが、今年私は、36年余担当してきた番組「サンデーモーニング」を、世代交代した転換点の年になりました。
ひとつの番組が始まったり終わったりは、テレビ業界では日常茶飯事。ですから大袈裟なことにならないように静かに消えるべく、一言ご挨拶して最終回を終えました。
しかしその頃から時々体調がよろしくなく、甲状腺の機能が低下していると医師から言われました。それが今回の世代交代と何か関係があるのか、単なる81歳になる老化現象なのかは分かりません。その後医者からの薬で、甲状腺の数値は戻りつつあるそうですが、今度は太り気味に困っています。
さて来年はどんな年になるのか。多くは期待できないにしても、せめて今も続く「戦争」が終わる年になってほしいと願っています。
テレビ屋 関口 宏
令和6年能登半島地震 焦土と化した輪島の町並み
今年は、正月いきなりの能登半島地震で始まりました。そしてその復旧作業もままならぬうち、秋には豪雨にみまわれた能登の方々には、心よりお見舞いを申し上げます。
そしてこの一年、元気のない日本にエールを送り続けてくれたのは、ドジャースの大谷翔平選手でした。肘の手術から「二刀流」はお預けでしたが、「DH」に専念して、メジャー記録を次々塗り変えて、世界を驚かせました。私も驚かされた一人です。
我々昭和世代にとりましては、「王、長嶋」の人気・実力を凌ぐ選手が現れることは、信じ難い一大事。 しかもメジャーでMVPを何度も手にする日本人が現れるとは夢にも思ったことはありませんでした。
「ON砲」と呼ばれた長嶋茂雄(左)と王貞治(右)『青春ホームラン王 実録小説王貞治』1963年7月25日。発行所:ベースボール・マガジン社。(Wikipediaより)
戦後間もなく、観光旅行で日本に来て、そのかたわらプレーをみせてくれたメジャーチームに、いとも簡単にひねられる日本の野球を見せられた時には、日本は永遠にアメリカに勝てないと思ったものです。
なのにそれから半世紀。そのメジャーを抑えてトップに立つ大谷選手が現れたのです。
「すごい!」「立派!」「大したものだ!」・・・等々。あらゆる誉め言葉も使いすぎて、他の言葉を探してみても思いつかないほど、大谷選手を誉めまくった一年でした。
そんな中、「夏の猛暑」には泣かされました。しかも「猛暑日」は今年も増えました。その分「春」と「秋」が短くなって、「四季」が「二季」になってきたと言われるのですが、「温暖化」が原因だとすれば、地球環境の大問題なのです。
なのに「温暖化なんてない!」と言い張る人が来年、アメリカの大統領に復帰することになりました。
そう言えば今年は、そのアメリカの大統領選挙を筆頭に、世界各地、日本でも選挙の多い年でした。
来年はその結果をうけた政治が動き出すのですが、私の個人的感想では、意外な選挙結果に驚くことが増えたように思います。
いうまでもなく「選挙」 とは、民主主義の根幹をなすシステムです。しかし今、その民主主義自体が揺さぶられているように感じていて、来年はしっかり見届けていなければならないと思っています。
そして個人的な話で恐縮ですが、今年私は、36年余担当してきた番組「サンデーモーニング」を、世代交代した転換点の年になりました。
ひとつの番組が始まったり終わったりは、テレビ業界では日常茶飯事。ですから大袈裟なことにならないように静かに消えるべく、一言ご挨拶して最終回を終えました。
しかしその頃から時々体調がよろしくなく、甲状腺の機能が低下していると医師から言われました。それが今回の世代交代と何か関係があるのか、単なる81歳になる老化現象なのかは分かりません。その後医者からの薬で、甲状腺の数値は戻りつつあるそうですが、今度は太り気味に困っています。
さて来年はどんな年になるのか。多くは期待できないにしても、せめて今も続く「戦争」が終わる年になってほしいと願っています。
テレビ屋 関口 宏