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「天井の花が消えてしまう」

 独立メディア塾 編集部

 南方熊楠(1867年5月18日=慶応3年4月15日~1941年12月29日)は、日本の博物学者、生物学者、民俗学者。名前の読みは「みなかた・くまくす」。
 培養中の細菌を整理しているときに発熱した。昏睡状態のなかで「天井一面に紫の花が咲き、実に気分がいい」と言い、さらに「今日は医者を呼ばないでくれ。医者が来ると天井の花が消えてしまうから」といった。
 (「日本史365日臨終総覧」歴史と旅臨時増刊から)

 「エコロギー」という言葉を使う

 博覧強記として有名。「知の巨人」とも言われ、荒俣宏氏は「いま起きている自然や民俗に関する問題や調査を進めていくと、すでに百年ちかく昔に熊楠が気づき公にしようとしていた指摘や言及にぶつかることが多い」と述べている。その幅の広さを物語る具体例として、「エコロジー」という考えを挙げている。100年昔にさかのぼる明治44年(1911年)に柳田国男にあてた神社合祀に反対する意見の中で示し、さらに和歌山県知事にあてても「エコロギー」という言葉を使っている。(中瀬喜陽監修「南方熊楠 森羅万象に挑んだ巨人」から)
 宗教学者の中沢新一は、水木しげるが熊楠を漫画で描いた「猫楠」の解題で次のように述べている。
 「森の中にいると、彼(熊楠)はリラックスして、脳力という超能力が、フル回転しだした。霊能者と同じように、幽体離脱したり見えないものが見えるようになった」「そういう南方熊楠を描ける人といったら、それこそ水木しげるさん以外には、考えられない」
 熊楠は英語はもとより独、仏語やラテン語など多くの言葉に通じていた。

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