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「支配者には金を、その補助者には銀を、職人などには鉄と銅を」

 独立メディア塾 編集部

 古代ギリシアの哲学者プラトン(紀元前427年~紀元前347年)が著書「国家」で述べている考え。国家を統治するにあたり「高貴な嘘」(royal lie,magnificent myth、noble lies)の役割を説いた。
 プラトンはソクラテスの弟子で、アリストテレスの師に当たる。国民なんてだまし易い、という現代に通じる考え。

 鉄や銅は国を亡ぼす

 プラトンは「適切に用いられるべき偽りの作り話として何か気高い性格のものを一つ作って支配者たち自身、あるいは他の国民たちを説得する工夫はないものだろうか」と問いかけつつ「神は君たちを形作るにあたって」と偽りの具体例を挙げた。「君たちのうち支配者として統治する能力のある者(王)には、誕生に際して、金を混ぜ与えた」。だからこの人たちは、最も尊敬されるべき人々なのだ。また 「王を助ける補助者としての能力のある者たち(兵士)には銀を混ぜ、農夫やその他の職人たちには鉄と銅を混ぜ与えた」と語った。そして「鉄や銅の人間が一国の守護者となるときはその国は亡びる」と脅した。

 レオ・シュトラウス(1899年9月20日~1973年10月18日)は、ドイツ出身で主にアメリカで活躍した哲学者。プラトンの国家論には反対したが、プラトンは認識論として読むべきだとし、大衆を統一するには外部の脅威を用意したり、宗教を用いてもよいという「高貴な嘘」をプラトンは唱えたと解釈した。

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