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◇「機関銃眉間ニ赤キ花ガ咲ク」
◇「逆襲ノ女兵士ヲ狙ヒ撃テ」
◇「悉く(ことごとく)地べたに膝を抱けり捕虜」

 独立メディア塾 編集部

 俳人西東三鬼(1900年~1962年)の句集「旗」より。歯医者をするかわら新興俳句運動の中心人物だった。戦争に関わる句で弾圧を受け執筆停止に。
 代表句に「水枕ガバリと寒い海がある」(「旗」)が挙げられる。

 東京の何もかもから脱出

 「昭和一七年の冬、私は単身、東京の何もかもから脱走した。そしてある日の夕方、神戸の坂道を下りていた」という書き出しの小説「神戸」は西東三鬼の自伝的小説。
 シンガポールで歯科医を開業、東京に戻ってから石業を続ける傍ら、俳句を始める。1935年、同人誌「扉」を創刊し、以後、新興俳句運動の中心的存在になる。京大俳句事件に連座して検挙され、戦時中は俳句から遠ざかった。
 1956年、神奈川県葉山町に転居。1962年4月1日没。「西東三鬼全句集」の「自筆年譜」によると、3日の密葬の日、「春風吹き荒れ、西東三鬼の表札落つ」とある。居宅跡の句碑に 絶句が刻まれている。
「春を病み松の根っ子も見あきたり」

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