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「見よ!勇者は帰る」

 独立メディア塾 編集部

 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル( 1685年2月23日~1759年4月14日)は、ドイツ出身の作曲家。イタリアで成功した後、イギリスで活躍し、イギリスに帰化した。後期バロック音楽の作曲家の一人。特にイタリア語のオペラ・セリアや英語のオラトリオの作曲で知られる。代表作のオラトリオ『メサイア』は現在も人気が高い。表題の曲はスポーツ大会の表彰式などに使われ、日本人になじみが深い。「勇者は還りぬ」の表記もある。

 築地の兵学寮で最初の運動会

 大相撲の表彰式に流れる曲がクラシック音楽、というと違和感を感じる人がいるかもしれない。高校野球の表彰式ならわかりやすい。ヘンデル作曲の「見よ 勇者は帰る」は明治7(1874)年に東京・築地の海軍兵学寮で日本最初の運動会と言われる「競闘遊戯」が行われ、その表彰式でヘンデルの「栄誉の曲」が演奏された。その曲が「見よ 勇者は帰る」だとすると、現在の運動会やスポーツ競技の表彰式などで日本中に流れるようになった始まりということになる。長い歴史の中で日本に根付いたクラシックといえそうだ。(「ドレミを選んだ日本人」千葉優子著による) 『見よ 勇者は帰る』は、ヘンデル作曲のオラトリオ「ユダス・マカベウス」に登場するコーラス。初演時には「見よ 勇者は帰る」は存在せず、その後1750年の再演時に書き加えられた。 「ユダス・マカベウス」は、1747年4月1日にロンドン中心部のコヴェント・ガーデン(ロイヤル・オペラハウス)で初演された。初演時に6回上演され、「メサイア」「サムソン」と並ぶ人気オラトリオになった(三澤寿喜著「ヘンデル」から)。 ヘンデルは「1751年2月13日、ここに至り、左眼の視力減退のため、作曲を中断する」と楽譜に書いた。1753年には「完全に視力を失った」と報じられた。 『見よ 勇者は帰る』日本では、表彰式のBGMとして定番。高校野球やスポーツ大会での表彰式に使われている。


歌詞の意味・和訳ーーーーーー
 見よ 英雄の凱旋を!
 トランペットを響かせ ドラムを打ち鳴らせ
 饗宴の用意を 月桂冠を運べ
 勝利の歌を彼に捧げよ

 見よ 神の如き若者の歩みを!
 フルートを吹き ダンスを率いよ
 マートルの花輪と バラの編み込みで
 英雄の額を神々しく飾るのだ!

 見よ 英雄の凱旋を!
 トランペットを響かせ ドラムを打ち鳴らせ
 饗宴の用意を 月桂冠を運べ
 勝利の歌を彼に捧げよ

 見よ 英雄の凱旋を!
 トランペットを響かせ ドラムを打ち鳴らせ

ヘンデルは、大バッハと並ぶバロック音楽最大の作曲家とされ、「音楽の母」と呼ばれることもある。大バッハが主として教会の礼拝で用いる音楽(教会音楽)で活躍したのに対し、ヘンデルはオペラや(劇場用の)オラトリオなど、劇場用の音楽で本領を発揮した。特に、「ハレルヤ・コーラス」を含むオラトリオ『メサイア(救世主)』や、オペラ『リナルド』のアリア「私を泣かせてください」などは世界的に有名である。

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