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「エルサレムのオリーブの丘に立つ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、三つの聖地が一望できる。改めて不思議さを感じる」
(「戦場特派員」橋田信介著から)

 独立メディア塾 編集部

 2004年5月27日、イラクの首都バグダッドの南約30キロのマハムディヤの近郊で、日本人フリージャーナリスト、橋田信介(1942年8月22日~2004年5月27日)らが襲撃され殺害された。
 (10月28日に沢田教一、11月29日に一ノ瀬泰造、1月30日に後藤健二各氏の言葉)

 戦争を知らない大人たちへ

 橋田信介は1942年山口県生まれ。法政大学卒業後、1970年日本電波ニュース社に入りベトナム戦争の戦場などを取材。ハノイ、バンコクなどの支局特派員を務め、退社後、フリージャーナリストとしてバンコクを拠点にアフガニスタンやイラクなどの戦場で取材を続けていた。著書に「イラクの中心で、バカとさけぶ」「戦場特派員」などがある。
 「戦場特派員」で「戦争」について次のように書いた。
 「『戦争を知らない大人』が多い中で、私は戦争を知っている。すべての戦争は、多数の国民の了解なしには成立しない。そしてその暗黙の了解は、いまの日本の日常生活の中にある」(2001年10月5日、パキスタンのクエッタにて) 冒頭の言葉は
 「エルサレムのオリーブの丘に立つ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、三つの聖地が一望できる。改めて不思議さを感じる。俺の神様だけが唯一正しいのだと相手を排斥する一神教の神々が、三つもそろっているのだから。それもこんな狭い谷間の丘に」
と続く。


 なお20世紀を代表する戦場カメラマン、ロバート・キャパ(1913年10月22日~1954年5月25日)は、ハンガリー生まれ。スペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦、第一次中東戦争、第一次インドシナ戦争の5つの戦争を取材した。
 キャパは1954年、第一次インドシナ戦争に従軍したとき「これはおそらく最後の面白い戦争さ」と言い残した。日本に滞在していたキャパは引き止める人たちに言った。「一晩考えたが、俺の血がベトナムに従軍するのを止められないんだよ」。
 取材中に地雷に抵触し死亡した。ロバート・キャパ賞が設けられている。(「ライカでグッドバイ」青木冨貴子著から)

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