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夫・宮川泰さんとの出会い~きっかけは、ジャズ 7/8

  松尾 英里子 / 白鳥 美子

 「大学でまで卓球をするつもりはなかった」という禮子さんだが、大阪府ランキング3位の選手を大学の卓球部が放っておくはずはない。すぐに勧誘を受けて、結局また卓球漬けの毎日になった。
 大学では中学校の教師を目指すコースを選んだが、友人の中には小学校の先生を目指す人たちも多かった。そちらはピアノが必修で、授業の合間の空き時間になるとピアノ室で練習をする。疎開していた頃に『バイエル』を独習していたこともあり、禮子さんも一緒にピアノ室に通ったという。
 「そこで、主人(=泰さん)と出会いました」
 泰さんは、たくさん人を集めて、リクエストを募り、ピアノ演奏を聞かせていた。すごく上手だった。
 「どういう経緯だったかは、あまり覚えていないんですけど。よく2人で、レコード室でレコードを聴いていました」
 聴く音楽は、すべて、ジャズ。今も好きだが、当時はもっと強烈に「ジャズ以外は音楽じゃない」くらいにのめり込んでいた。泰さんもビッグバンドの演奏が好きで、デューク・エリントンやカウントベイシーオーケストラなどを一緒に楽しんだ。
 「当時はラジオでFENを聞いていたから、結構詳しかったんです。リクエストする曲も、他の人とは違っていたみたいです」
 24歳で結婚。ジャズが縁を結んだお相手、宮川泰(みやがわ・ひろし)さんは、日本ポップス界のパイオニアとして音楽で昭和の時代を牽引した名作曲家。「宇宙戦艦ヤマト」やザ・ピーナッツが歌って大ヒットした「恋のバカンス」「ウナ・セラ・ディ東京」など無数の名曲を世に送り出した。ちなみに、国民的大ヒット曲「マツケンサンバⅡ」を作曲した宮川彬良さんは、お二人の息子だ。


夫の宮川泰さんと


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