-
特集コラム 英国EU事情
在英ジャーナリスト
小林 恭子英国EU事情
-
英国の王子2人の和解はあるか
「Fab Four(ファブ・フォー)」。 英国ではリバプール生まれのビートルズをこう呼んできた。ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの「Fabulous Four(素晴らしい4人組)」の略称である...
2022.10.03
-
米機密情報暴露 アサンジの現在
「女たらし」「臆病者」「自分勝手」「詐欺師」。その一方では、「正義の闘志」「報道の自由の守護者」と高く評価する人も。デジタル界の「ロックスター」と呼ばれたこともあった。内部告...
2022.09.01
-
嘘で政治家が辞める、英政界
9月5日、英国では新しい首相が誕生する。ジョンソン現首相が7月7日、与党・保守党党首辞任の意向を表明したことを受け、2カ月近く新党首選びが続いてきた。全国の保守党員の投票で決定され...
2022.08.01
-
戻ってきた金歯 ベルギーとコンゴの暗い歴史
ベルギーとコンゴ民主共和国。先月末、その暗い歴史が改めて世界の注目を集めた。 6月20日、かつてベルギーの植民地だったコンゴ民主共和国の初代首相パトリス・ルムンバの金歯1本が...
2022.07.01
-
抑圧を跳ね返すメディア
「報道の自由」と聞いて、皆さんはどんなことを思い浮かべるだろうか。 欧州のメディア会議に出るうちに、筆者は報道の自由が侵害される実例を知ることになった。 権力者から訴...
2022.06.01
-
「冷戦の始まり」とウクライナの今
ついこの間まで、私たちは「冷戦は終わった」と思っていた。しかし、本当に終わっていたのだろうか。 ロシアによるウクライナの侵攻開始から2カ月余がたつが、英国に住む筆者が頻繁に...
2022.05.02
-
ウクライナ戦争の衝撃
「まさか、こんなことが欧州で発生するとは」。2月24日、ロシア軍によるウクライナ侵攻は、筆者を含む欧州在住者にひときわ大きな驚きと衝撃を与えた。 欧州内での戦争は第2次世界大...
2022.04.01
-
東欧で、ワクチン接種率はなぜ低い?
新型コロナウイルスのワクチン接種率は、世界の地域・国によって大きく異なる。 欧州に注目すると、2回接種済みの人はポルトガルでは90%を超えるが、ブルガリアでは29%で、欧州平均の...
2022.03.01
-
BBCの受信料制度がもしなくなったら?
BBCは今年、開局から100年を迎えた。 正確に言うと、最初は無線機メーカーが共同で設立し、その形態は民間企業「英国放送会社」(British Broadcasting Company)だった。1922年10月、...
2022.02.09
-
「石炭は遺物ではない」―55年前のボタ山崩落を見る
石炭は、かつて「黒いダイヤモンド」と呼ばれた。特に産業革命(1760~1840年)から20世紀初頭まで、最も重要な燃料資源、化学工業や都市ガスの原料として重宝されていた。しかし、今や燃...
2022.01.01
-
「自分の声を発したい」―BBCを去るジャーナリスト
英BBCの著名ジャーナリストの一人、アンドリュー・マーが勤務21年を経て、BBCを年内で去ることになった。「自分の声を発したい」というのが、その理由だ。 来年からは民放ラジオ局LBC...
2021.12.01
-
温暖化を信じてもらえなかった時代
私たちが住む地球は年を追うごとに温暖化し、気候変動による様々な影響が世界中で発生している。 今とはなっては、ほとんどの人がこの説明に疑問を挟まないはずだ。 温暖化が発...
2021.11.01
-
未だに残るグアンタナモ収容所 9・11テロから20年
2001年9月11日、米国で同時多発テロが発生した。 ニューヨークの世界貿易センタービルに、ハイジャックされた飛行機が追突する様子を筆者は東京の外国特派員クラブに置かれていたテレ...
2021.10.01
-
アフガニスタンの悲劇 ― 英国の報告書から読み解く
「とにかく、国を離れたい」。 8月、アフガニスタンの首都カブールにある国際空港や隣国パキスタンとの国境には、国外脱出を望むアフガン市民が殺到し、その様子が連日、報道されるよ...
2021.09.01
-
なぜ人を奴隷にできたのか、過去に目を向ける欧州
昨年5月末、米ミネソタ州で黒人青年ジョージ・フロイドさんが白人警察官の暴行が原因で命を落とし、これをきっかけに人種差別抗議運動「ブラック・ライブズ・マター」運動が米国内外で拡大...
2021.08.01
-
ダイアナ元妃の「真実」はどこに?
-25年前のBBCによる「不正」が明るみにダイアナ元英皇太子妃が亡くなって24年近くが経つが、私たちの多くが彼女のことを忘れていないのではないか。1997年8月31日、元妃はパリ滞在中に交通事故に遭って、命を落とした。享年36歳...
2021.07.01
-
元首相の「頼み」を断れるか?―英国の「お仲間政治」
「今日、どこかの時点で少し話せるかな? いつでもこの番号にかけてくれよ」。 昨年4月3日午後3時22分、こんな文面のテキスト・メッセージが英国のリシ・スナク財務相の私用携帯電話に...
2021.06.01
-
「みんなが抗体を持つ」社会‐ワクチン接種進む英国
日本では、2月17日、新型コロナワクチンの医療従事者への先行接種が開始され、4月12日からは65歳以上の高齢者向け接種が始まった。 政府の資料によると、4月27日時点の接種回数は医療従...
2021.04.30
-
英王室は生き延びるか?
ヘンリー王子夫妻の衝撃インタビュー「生きていけないと思うほどの孤独感に悩まされた」。 「口を封じられた」。 「生まれてくる子供の肌の色が黒くなるかどうかと聞かれた」。 先月上旬、エリザベス女王の孫にあた...
2021.04.01
-
EU、「東」と「西」の衝突
英国が抜けて、加盟国が27カ国となった欧州連合(EU)。 ここ10年ほどを振り返ると、いくつかの不協和音が聞こえてくる。 2009年、ギリシャの財政赤字の実態が判明したことで、EUの...
2021.02.01
-
なぜ、英国は離脱を選んだのか
英国は、今年、欧州連合(EU)から本格的に離脱した。加盟国が離脱するのは英国が初である。一体なぜ、英国はEUから離脱することにしたのだろう? 離脱の引き金を引いたのは、2016年6月...
2021.01.01
-
コロナでミケランジェロ売却か
冬に入り、欧州は新型コロナウイルスの感染拡大第2波の対応に追われている。 日常生活に必須のサービス以外は活動停止となる「都市封鎖(ロックダウン)」体制が国ごとに、あるいは地域...
2020.12.01
-
投獄も覚悟のサリドマイド報道
英国の新聞界で「伝説」と呼ばれた日曜紙サンデー・タイムズの元編集長(1967-81年)ハロルド・エバンズ氏が、今年9月23日、移住先の米国で心不全で亡くなった。享年92歳。 「弱きを助...
2020.11.01
-
英ヘンリー王子夫妻はなぜ嫌われる?
エリザベス英女王の孫にあたるヘンリー王子と王子の妻で米国人の元女優メーガン妃が、英国内で「憎まれっ子」的存在になっている。 今年1月、夫妻は「シニア王族」としての公務を大幅に...
2020.09.01
-
戦争で亡くなった人を忘れない
8月15日、日本は第2次大戦終了から75年周年を迎える。 欧州の終戦日は、ドイツが連合軍に無条件降伏し欧州内での戦いが終結した日となる5月8日である。過去10年ほど、筆者と家人は毎年...
2020.08.01
-
銅像撤去は歴史を消すか
米中西部ミネソタ州で5月25日、白人警官の暴行によって黒人男性ジョージ・フロイドさんが亡くなった。この事件をきっかけに、反人種差別を訴えるデモが世界各地で発生している。合言葉は「...
2020.07.01
-
ワクチンを真っ先に使うのは誰か
昨年末にその存在が確認されたばかりの新型コロナウイルスが、世界中に感染者を拡大させている。5月末時点で感染者は約530万人、死者は約34万人。収束までにはまだまだ時間がかかると言わ...
2020.06.01
-
英国はどこへ行く?―EU離脱の後で
2020年1月31日、英国は過去47年間加盟国だった欧州連合(EU)から離脱した。年末までは「移行期間」が続くものの、2016年6月の国民投票の結果を受けての新事態「ブレグジット(英国のEUか...
2020.01.31
-
歴史的分断とともに生きる人々 〜北アイルランドを訪ねて〜
「北アイルランドに、また出かけてみなければ」。 今年春、筆者は強い思いに駆られるようになった。 英領北アイルランドを初めて訪れたのは、2003年頃。英外務省による外国報道陣を...
2019.09.01
-
英国で議員になるには ―世襲制は貴族院に残り、庶民院は実力で入る
日本で議員の世襲制の弊害が語られるとき、英国ではこうした制度がないかあるいはほとんどないとよく言われる。その差はどこにあるのだろうか。また、英国で議員はどのように選ばれるのか...
2018.06.01
-
英国在住者から見た、森友文書問題
森友学園に対する国有地売却についての政府文書は、一体どのような背景で「改ざん」あるいは「書き換え」られたのか。先月初旬から、いわゆる「森友文書問題」が国民の大きな関心事になっ...
2018.04.01
-
英国から見た北朝鮮の危機と日本 ―個人の体験を通して見えてくるもの
北朝鮮の核・ミサイル問題が、一向に収束しない気配を見せている。 7月、北朝鮮は2度にわたって大陸弾道ミサイルを発射し、8月には北海道上空に新型ミサイルを飛ばせた。9月上旬に...
2017.10.01