記事応募にはログインが必要です

パスワードを忘れた方はこちら

郵便投票の増で出口調査は無意味に

元テレビ朝日モスクワ支局長 武隈 喜一

 Fox Newsの「当打ちデスク」アーノン・ミーシュキンについては9月末のリポートで伝えたが、この経験豊かなミーシュキンによれば、今年は郵便投票があまりにも増えすぎて、通常の出口調査は役に立たないだろうと言う。

https://thehill.com/homenews/media/522244-fox-news-decision-desk-director-unprecedented-volume-of-mail-in-ballots-making

 2003年以降はABC、CBS、NBCの三大ネットに加えて、CNN、Fox、APがコンソシアムを組んでNational Election Pollとして共同の出口調査を行い、データをシェアしてきた。しかし、その正確性については、近年とくに疑問を呈する声が増えてきていた。

  「バイデン有利」を覆すか「隠れトランプ」

 ことに今年は郵便投票が全投票数の6割を超える模様で、そうなると当日の出口調査ではこの郵便票の傾向はまったく探れない。FoxとAPは、すでに二年前から、この出口調査には加わっていないが、投票日前の期日前投票の傾向については独自の調査を続けているという。
 ミーシュキンは、Foxとしても世論調査の結果は結果として伝えてはいるが、ここまでの世論調査が示すような、全体としても激戦州でもバイデン候補リード、という見方には異議を唱えている。今年も「隠れトランプ」現象の影響が大きいからだという。
 また、前回トランプ当選を的中させた調査会社トラファルガー・グループのロバート・カハリー調査主幹も、「隠れトランプ票」によって、トランプ大統領が再選されるだろう、との見方を示しており、「トランプ支持者は今でも世論調査に答えるのにためらいを感じている。それを見落としては正しい結果にはならない」と述べている。

(2020.10.25)

「大統領選 メディアの現場から」の他の記事

コメント投稿にはログインが必要です

パスワードを忘れた方はこちら

こちらのコメントを通報しますか?

通報しました