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2020年11月号

トランプのプライベートヘリ、売り出しに

テレビ朝日アメリカ 社長  武隈 喜一

 トランプ大統領がジェット機やヘリコプター好きであることは広く知られている。トランプを米全国区の人気者に押し上げたNBCの番組 ”The Apprentice” も ”Trump” マークの付いた自家用ジェットや自家用ヘリからマンハッタンを眺めるシーンが印象的で、「億万長者トランプ」のイメージを決定的にした。
 今年の選挙運動でもトランプ大統領は集会を空港で開き、ステージの背景にはつねに大統領専用機エアフォースワンを配置し、富と権力の象徴として利用した。

  豪華内装の6人乗りで1億5000万円?

 『ニューズウェーク』(11月9日)の伝えるところによると、ドナルド・トランプ所有のプライベートヘリ1機が売りに出されている。
 機体は1989年の米国シコルスキ社製S-76B。2016年の大統領選挙に使われた。6人用の豪華なチェアーにアフリカ・ハホガニーのドリンク・キャビネットやテレビモニターなどが整えられていて、パイロットは1人。飛行時間は6259時間でN76DTのコードネームがついている。


売りに出されたヘリとそのインテリア

 機体はトランプ・オーガニゼーションのイメージカラーである黒地に赤のストライプが描かれていて、新規塗装の前には”TRUMP”の名が大きく描かれていた。Aero Asset社の売買カタログに掲載されているが、価格については記載がない。2016年には約87万5000ドル(約9620万円)相当だった。トランプ大統領自身は2017年に大統領に就任して以降、この機体は使っていないが、「トランプ」ブランドの付加価値を含めると150万ドル(約1億5700万円)以上の値がつくと予想されている。

  裁判費用の寄付を呼びかけ

 トランプ・オーガニゼーションは3機のS-76B型機と数機のプライベートジェットを所有している。
 このプライベートヘリは今年8月に売りに出されたもので、トランプ陣営の選挙運動資金が枯渇したため、売却するのではないか、と取りざたされていた。バイデン候補の当選確実以降、選挙の不正を訴えるトランプ陣営は、毎日のように裁判費用のドネーションを呼びかけていて、このヘリの売却益も、訴訟費用の一部となるとみられている。
(2020.11.09)

武隈 喜一

テレビ朝日アメリカ 社長

1957年東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科、
東京大学文学部露西亜文学科を卒業後、出版社、通信社などを経て
1992年テレビ朝日入社。1994年から1999年までモスクワ支局長。
2010年から12年まで報道局長。2016年7月からテレビ朝日アメリカ社社長。ニューヨーク在住。

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